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2026.9.28

高性能住宅とは?鹿児島でERBENが考える「本当の高性能」

「高性能住宅」と聞くと、どんな家を思い浮かべますか?

 

断熱等級。
UA値。
C値。

住宅の性能を表す数字は、家づくりを考えるうえで、とても大切な情報です。

でも、私たちERBENは、数字が高いだけでは、本当の意味で高性能な住宅とは言えないと考えています。

では、高性能住宅とは、いったいどんな家なのでしょうか。

断熱性能が高ければ、それで高性能?

まず、高性能住宅を考えるうえで欠かせないのが「断熱」です。

断熱性能が高ければ、夏の暑さや冬の寒さが室内に伝わりにくくなり、冷暖房でつくった快適な室温も保ちやすくなります。

鹿児島のように夏の暑さが厳しい地域でも、住宅の断熱性能を高めることには意味があります。

ただし、ここで一つ考えたいことがあります。

「断熱材をたくさん入れれば、それで高性能住宅になるのか?」

答えは、そう単純ではありません。

断熱材がどれだけ厚くても、施工する場所によって隙間ができていたり、構造上熱が伝わりやすい部分がそのままになっていたりすれば、住宅全体としての性能を十分に発揮できません。

国土交通省の資料でも、屋根・天井・壁・床・基礎などを途切れなく断熱すること、断熱材の隙間や不均一な施工を避けることが重要とされています。

つまり大切なのは、

「どれだけ断熱材を入れたか」だけではなく、「家全体として、どれだけ熱をコントロールできているか」。

私たちはそう考えています。

見えない「壁の中」まで考える

そして、ERBENが高性能住宅を考えるうえで、特に大切にしているのが湿気です。

住宅の壁の中には、断熱材や構造材など、普段の暮らしでは見ることのできないものが入っています。

室内で発生した水蒸気が壁体内に入り込み、適切に処理されないまま滞留すると、内部結露につながる可能性があります。

そして、結露によって木材が長期間湿った状態になれば、構造躯体の耐久性にも影響するおそれがあります。

だからこそ、

「熱を逃がさない」だけではなく、「湿気をどうコントロールするか」

まで考えなければなりません。

防湿層をどう設けるのか。

壁体内に入った水蒸気をどう排出するのか。

通気層をどう確保するのか。

どんな建材を組み合わせ、どのような壁体構成にするのか。

国土交通省も、内部結露を防ぐためには水蒸気の侵入と排出を考慮し、多量の水蒸気が壁体内に滞留しないよう適切な措置を講じることが重要だとしています。

住宅の性能は、完成した家の「見た目」だけでは分かりません。

壁の中で、何十年という時間の中に何が起きるのか。

そこまで考えることも、住宅性能の一部だとERBENは考えています。

気密性能は「数字」のためにあるのではない

もう一つ重要なのが「気密」です。

C値という数字で表されることが多い気密性能ですが、これも数字だけを競えばいいというものではありません。

気密性を高める目的の一つは、住宅の隙間を減らすことで、冷暖房の効率を高めること。

そして、もう一つ大切なのが計画換気をきちんと機能させることです。

住宅には、暮らしの中で発生する湿気や二酸化炭素などがあります。

そのため、必要な換気を計画的に行うことが重要です。

しかし、住宅の隙間が多ければ、空気が「計画した場所」からではなく、思わぬところから出入りしてしまいます。

国土交通省も、気密性の確保には、漏気を減らして省エネルギー性や快適性を高めることに加え、壁体内気流の抑制、壁内結露の防止、そして計画換気の性能を保持する役割があるとしています。

つまり、

断熱だけでもない。
気密だけでもない。
換気設備だけでもない。

それぞれがきちんと機能するように、住宅全体を設計する必要があります。

「高性能」は、一つの数字では測れない

ここまで読んでいただくと、高性能住宅という言葉の意味が少し違って見えてくるかもしれません。

断熱性能を高める。

気密性能を高める。

そして、計画換気をきちんと機能させる。

さらに、壁体内の湿気を考え、防湿・通気を適切に計画する。

熱橋になりやすい部分や、施工上難しい部分まで考える。

そして、それらを一つの住宅として成立させる。

国土交通省も、断熱性能の高い住宅では、断熱・気密だけでなく、日射のコントロールや暖冷房・換気設備などを含めた総合的な設計が重要だとしています。

だからERBENでは、「UA値がいくつだから高性能」「C値がいくつだから高性能」と、それだけで住宅を評価することはしません。

数字は大切です。

ですので、ERBENでは数字にもこだわる+その数字を最大限に活かすための設計施工をする。

実際にERBENの2026年実物件にてUA値0.21、C値0.17という数字をマークしています。

(断熱等級7、一次エネルギー消費量等級8、耐震等級3、維持管理等級3、劣化対策等級3)

でも、その数字を実際の暮らしにつなげるためには、その数字の裏側にある設計や施工まで考える必要があります。

ERBENが考える、高性能住宅

私たちが目指しているのは、単に「高い性能値を持った家」ではありません。

夏の暑さを抑え、冬の寒さを抑える。

冷暖房のエネルギーをできるだけ無駄にしない。

家の中の空気を適切に入れ替える。

壁の中に湿気を溜め込まない。

そして、目に見えない構造部分まで、長く健全な状態を保てるように考える。

その一つひとつを積み重ねた先に、本当の意味での高性能住宅がある。

ERBENはそう考えています。

だからこそ、私たちは断熱・気密・換気・防湿・通気・構造を、別々の性能としてではなく、一つの「家」として考えています。

性能は、数字のために存在するのではありません。

その先にある、家族の暮らしの心地よさと、長く住み続けられる住まいのためにある。

それが、ERBENの考える「高性能住宅」です。

この記事を書いた人
髙山 良樹

ERBEN チーフ

髙山 良樹


住宅会社にて12年ほど、家づくりに携わっていました。
その後、木材プレカット会社で住宅の構造や建材全般、商材の流通について学び、再び注文住宅の現場へ戻りました。
現在はERBENの家づくりに共感いただける方々との出会いを大切に、家づくりのお手伝いをさせていただいております。
このブログではこれまでの経験をもとに、住宅性能や構造、建材、設計など、家づくりについて発信していきます。

出身地:広島県広島市(子育てのために鹿児島へ移住)

趣味・特技:釣り、魚料理