Blog
2026.8.22
住宅の性能について話をするとき、
断熱材の厚みや基準となる数字で表現します。
ERBENでは屋根、壁、基礎と断熱材で家をすっぽり包み、壁でいうと外断熱で100㎜厚、充填断熱で105㎜厚、内外合計205㎜の断熱材の厚みで仕上げています。
厚みだけ聞いてもイメージしずらいですよね。
たとえば「UA値」という言葉を耳にすることがあるかと思います。
UA値とは、住宅の外皮からどれくらい熱が逃げやすいかを示す数値です。
数字が小さいほど、熱が逃げにくい。
つまり、断熱性能が高い住宅だということになります。
ERBENでも、2026年完成の実物件にてUA値0.21という性能実績があります。
もちろん、この数字には意味があります。
でも、私たちが大切にしたいのは、
「UA値0.21だから凄いですよ」ということではありません。
性能は、数字のために存在するのではありません。
夏の朝、カーテンを開けたとき。
外は強い日差しなのに、室内には穏やかな空気が残っている。
その心地よさのためにあると、私たちは考えたいんです。
暑さは、外からやってくる。
鹿児島の夏は、厳しい暑さになります。
強い日差しが降り注ぎ、
外気温が高くなり、
住宅には絶えず熱が入り込もうとします。
だからこそ、夏の住宅性能を考えるときには、
「いかに冷やすか」だけではなく、
「いかに熱を入れないか」
という視点が大切になります。
断熱性能を高めること。
窓から入る日射を考えること。
庇や軒の出を設計すること。
風の通り道をつくること。
建物の向きや周囲の環境を読み取ること。
一つひとつは小さな選択に見えても、
それらが積み重なることで、
室内の環境は大きく変わります。
「冷房が効く家」だけではなく。
夏になると、エアコンをつければ部屋は涼しくなります。
だからこそ、
「断熱性能が高いと何が違うのか」と
思われるかもしれません。
私たちが考える違いは、
冷房を強くすることではありません。
つくった涼しさを、できるだけ外へ逃がさないこと。
そして、外から入ってくる熱をできるだけ抑えること。
そうすることで、
冷房に頼りすぎなくても、
室内の環境を穏やかに保ちやすくなります。
エアコンが頑張り続ける家ではなく、
建物そのものが、涼しさを守ってくれる家。
それが、私たちが目指したい住まいです。
夏の心地よさは、エアコンの温度だけでは決まらない。
同じ室温28℃でも、
そこにいる人が感じる暑さは同じとは限りません。
窓から強い日差しが入っているのか。
壁や床が熱を持っているのか。
湿度はどうなのか。
風は動いているのか。
室内にどれだけ熱が入り込んでいるのか。
住まいの心地よさは、
一つの数字だけでは決まりません。
だからERBENでは、
UA値という一つの性能値だけを見るのではなく、
断熱・日射・通風・気密・設計。
それぞれを一つの住環境として考えます。
数字の奥に、夏の暮らしがある。
UA値0.21。
数字だけを見れば、
ただの性能値です。
でも、その数字の奥には、
朝、暑さを感じずに目を覚ますこと。
強い日差しの日でも、
リビングでゆっくり過ごせること。
冷房の効いた部屋から廊下へ出ても、
大きな温度差を感じにくいこと。
休日の昼下がり、
窓から入る光を眺めながら過ごす時間。
そんな、何気ない夏の一日があります。
だから私たちは、
性能を数字だけで語りたくありません。
数字の先にある暮らしまで考える。
それが、ERBENの考える家づくりです。
性能は、数字のために存在するのではありません。
夏の強い日差しの中でも、
家の中で穏やかに過ごせる。
その心地よさのためにあると、私たちは考えたいんです。
ERBEN
高山良樹

